トムラウシ南沼汚名返上プロジェクト

              主催:十勝総合振興局  協力:大雪山・山守隊、環境省、新得山岳会

 

 

 

 

トムラウシ南沼キャンプ場にある携帯トイレブース。その脇から伸びる道は登山道ではありません。

隠れて用便をするために植物帯を踏んでできた、

通称「トイレ道」です。

この先には使用済みティッシュの花が咲いています。ここまで裸地化が進んでしまうと、流水や霜柱による侵食で、踏圧がなくても崩れが進行してしまう危険がありました。

地元関係者とともに裸地化防止の植生復元作業です。


  

         トムラウシ登山の難所「カムイ天上~カムイサンケナイ沢」泥だらけの道。          ヤシネットや道具は分担して荷上げ

         この道も問題個所です。泥を避け法面を歩くと土砂を削ってしまうんです。          この日は最高の紅葉も見られました。

         泥まみれの靴は植物を守るため。泥まみれこそ、かっこイイ!

   

トムラウシの南沼は山頂直下にあり、普通に歩くと片道5~6時間はかかります。

ネットや道具を背負い、ここまで来てくれただけでもありがたいです。

早朝に出発し、作業に2時間。雨の中帰路につく強烈な日帰り作業でした。

参加してくれた人の心意気に感謝!!

道の傾斜、土の残り具合、既存植物の状態、見るべき事柄はたくさんあります。

登山道整備はまずは観察から始まります。

 

 

 

 

  


 

 

 

 

  



踏圧からの保護をする場所、流れてくる土を留める場所、しっかりと観察しその場に合わせた微妙な変化をつけて、

裸地化したトイレ道に、ヤシネットを設置しました。

                     

                  よくよく登山道を観察すると、踏圧のない場所には自然の復元がみられました。

                         であるならば、今回施工の場所もきっと復元するはずです。

                                    経過観察も重要です。

 


            そもそもトイレ道がついてしまった原因は、「トイレがないこと」でもあります。

トムラウシという自然の再奥地に立派なトイレの必要有無は考えどころであり、

再奥地を目指す登山者のマナーとして携帯トイレの活用は必要だと思います。

今後は近々の課題として、トイレブースの増設も視野に入れ取り組んでいきたいと思っています。

~作業中の様子~

雨の中の作業でしたが、皆の協力で無事終了しました。皆様、お疲れ様でした!