コンセプト


     

 

 

 

 国内最大の国立公園である大雪山には総延長300kmにおよぶ登山道があり、北海道や林野庁・環境省などの行政が管理しています。ところが、財政難や人材不足により放置されている道も多く、また、近年の大雨の増加で、荒廃する速度に保全が追いつかず、登山者からも「整備不良」を指摘される残念な状況になっています。  

 

 

 

 行政の予算だけでは不足する財源を、個人や企業から調達する受け皿として、また、高齢化で先細っていく維持管理の人材を、山に興味を持っている若者の中に求めて行くには、ノウハウを持った民間組織が必要です。  


    

 

大雪山・山守隊は、一般登山者の「民」、行政の「官」、研究者の「学」を橋渡しし、おたがいの垣根を超えた「協働」で、大雪山の登山道を持続可能な方法で維持管理していく仕組みづくりを目指します。  


これまでとこれから


    

 大雪山の登山道管理不足が指摘される中、2003年、大雪山に、今までにない登山道整備方法が伝わりました。

 

 高知県にある西日本科学技術研究所所長・故福留脩文さんが提唱する、「近自然工法」という考え方です。

どんなに崩れてしまった場所でも、「そこにいる生態系の底辺が住める環境を復元させれば、おのずと生態系が出来上がる」という発想です。

 

 福留さんは数年間に渡り大雪山で研修を行い、近自然工法の考え方を伝えてくれました。


    

 

 そこから十数年の試行錯誤を繰り返しましたが、自然に合う施工が出来ると驚くほどの復元が始まるのを目の当たりにしました。

それと同時に育ってくる植物を見ると感動が湧き起ります。

 

 官民協働で2011年から始まった「たまには山へ恩返し」

という整備イベントにより、多くの登山者にこの感動を伝え、また登山者自身が崩れの加害者でもあり、それを直すことが出来ることを実感していただけるようになりました。


    

 

 

 

 きつい荷上げの作業でも、泥だらけになっても、楽しそうに施工し、復元していく植物に喜ぶ登山者を見ていると、

この実感こそが今後の山岳管理の原動力になると信じることが出来ます。


    

 

 

 2017年3月「たまには山へ恩返し」イベントの企画メンバーが集い、法人化を前提にした任意団体を立ち上げ、名称を「大雪山・山守隊」として発足しました。


 そして2018年3月、「一般社団法人 大雪山・山守隊」として新たな出発が始まりました。


組織概要


名称 一般財団法人大雪山・山守隊
 設立

 2018年3月27日

発起人

岡崎哲三・佐久間弘・佐藤公一・下條典子

定款


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一般社団法人大雪山・山守隊定款.pdf
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